第26回(2024年)福岡デザインアワードの受賞商品が決定しました!
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株式会社サンカクキカク(久留米市)
返礼品から寄附をする自治体を選ぶのではなく、訪れた場所でしか経験・体験することができない返礼品が用意されているのが特徴です。
寄附をして終わりではなく、そのマチのファンになって欲しい。マチを訪れる体験や直接物産品を選ぶことによってマチを深く知ってもらい、ふるさと納税を通じて自分の好きなマチをどんどん増やしていく。
マチのファン作りのための仕組みを一緒に創っていきます。
来訪者が地域とつながり
応援できる仕組みのデザイン
ふるさと納税とは、そもそも何だったのか。あたかもカタログショッピングのように、魅力的な返礼品を„お取り寄せ”するために„納税”するのが当たり前になってしまっていることに気づかされた。
2023年の大賞に輝いた「ふるさとズ」は、応援したい自治体を自ら選んで納税することで、人と地域がながく付き合うというふるさと納税本来のカタチを取り戻すサービスデザインだ。
基本的な仕組みは、実際に町を訪れ、モノやコト、人に触れた上で、寄附をして現地で返礼品を受け取るというシンプルなものだが、その意味は大きい。返礼品から寄附する町を選ぶのとは逆に、まず町を知り、その町が好きになって応援することで、ふるさと納税の本来の目的が達成される。自治体は、現地でしか得られない経験や品物を工夫するようになるだろう。町の魅力を伝えるイベントや、来訪者が地元の人々と交流する機会などを創出し、その場で「ふるさとズ」を活用することで、返礼品が本来の感謝やおもてなしのメッセージとなる。シンプルな仕組みなだけに、それを導入する自治体のアイデアが鍵を握る。
「ふるさとズ」は、自治体と来訪者が一緒に地域を盛り上げる好循環を日本各地に生みだす格好の触媒となるだろう。
九州大学 池田 美奈子